2015/10/07
砂連尾理さんは、現代ダンス(コンテンポラリーダンス)の分野において、最も注目すべき振付家の一人です。
しかし、現状として、東京では彼の活動はほとんどフォローされていません。(その点を思うに、東京はすべてが集まっている街ではありません。意識的か否かは別として、昨今、しばしば、重要な公演が東京をパッシングしているのです。この企画は、そうした貧しい東京を少しでも豊かにするためのものでもあります。)
例えば、ある時は特別養護老人ホームの被介護者と踊り(『とつとつダンス』)、またある時は東日本大震災の被災地に取材し(『猿とモルターレ』)、またある時は脳性麻痺当事者の熊谷晋一郎さんとYCAM製作のRAMを介して実験的な対話を試みる(今年一月のBONUS第三回超連結クリエイションにて)、などなど。
ね、わずかな例外を除いて、ここ数年の砂連尾さんの活動は、東京では行われていないのですよ。しかも、どの公演も先進的な試みを含んでいるわけです。これらの試みを通して、砂連尾さんは何を考え、身体やダンスをどう捉えてきたのでしょうか? 彼のここ数年の取り組みや現在のトライアルを明らかにしながら、また、実際にWSを体験することで、砂連尾理の発想に迫ってみたいと思います。
振付家やダンサーの皆さん、ダンス公演の観客さんたちはもちろん、障害者と芸術との連関、震災と芸術との関連を考察している方、実践している方にも興味を持っていただけたら幸いです。
ぼくは砂連尾理さんが取り組んでいる活動の先に、未来のダンスが見える気がしてしょうがないのです。TOKYO MEETS JAREO OSAMU!
BONUSディレクター 木村覚
砂連尾理レトロスペクティヴ(2010-2016)
『とつとつダンス』『THIKWA+JUNKAN Project』『猿とモルターレ』など、東京未公開の上演作品を含む砂連尾理の先進的な作品に映像の上映とトークで迫る。
- 出演
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砂連尾理
- 聞き手
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木村覚(BONUS)
- 日時 10/28 20:00-22:00
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場所 光塾 COMMON CONTACT 並木町
渋谷区渋谷3-27-15光和ビル地下1階
砂連尾理の現在
『猿とモルターレ』の再演にあたり、砂連尾は映像とダンスの連動を模索している。映像とダンスの対話からどこへ行くというのか? 砂連尾と恊働しているnookのメンバーとの活動を映像で振り返りながら、目下進行中のクリエイションの狙いを明らかにしてゆく。
*nook: 一般社団法人nook(「のおく」と読む)は仙台を拠点に社会におけるコミュニケーションの活性化を図る作家集団。
- 出演
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砂連尾理、nookメンバー(映像出演予定)
- 聞き手
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木村覚(BONUS)
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日時 10/29 10:00-12:00
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場所 光塾 COMMON CONTACT 並木町
渋谷区渋谷3-27-15光和ビル地下1階
砂連尾理WS
砂連尾理のアイディアを、実際に身体を動かし、創作を試みながら理解するためのワークショップ。
- 講師
- 砂連尾理
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日時 10/29 13:00-16:00
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場所 光塾 COMMON CONTACT 並木町
渋谷区渋谷3-27-15光和ビル地下1階
- 料金 各回1,000円(三回セット券2,500円)
- 定員 30名(Part 3は10-15名)
ご予約は、前日までに件名に「砂連尾イベント」と記入し、お名前/人数/連絡先(メールアドレス)/予約イベント(Part 1, Part 2, Part 3のどれか)を明記して、下記アドレスにお送りください。定員に達し次第、ご予約を締め切りいたします。
bonus.dance.2@gmail.com
講師紹介
助成 アーツカウンシル東京
協力 日本パフォーマンス/アート研究所